特別酒
2021年12月特別酒:弥右衛門 辛口の先を求めた辛口酒 火入れ一年熟成
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2021年12月特別酒:弥右衛門 辛口の先を求めた辛口酒 火入れ一年熟成
2021年2月お届けした特別酒の火入れ&熟成ver.です
お届けするのはつけたろう酒店の2021年12月の特別酒です。
■お届けするもの
①弥右衛門 辛口の先を求めた辛口酒 火入れ一年熟成
②特別酒にまつわるお話をまとめた小冊子
③日本画家 漆原さくら さんの限定酒ポストカード
④限定酒に合うペアリングメニューのレシピブック
⑤BenFiddich鹿山氏による日本酒カクテルレシピ
この特別酒は2021年2月お届けした特別酒の火入れ&熟成ver.です。
■保管と飲みごろ
保管温度:常温
保管場所:光が当たらず、温度変化の少ないところ
抜栓後:すぐに飲み切らず1ヶ月以上チビチビと飲んでも大丈夫です
<保管場所の例>
戸棚や押し入れ、クローゼットの中
【飲みごろ】
いつでもOKです!追熟すると、このお酒はまだまだ育つとは思います!残りの熟成は冷蔵庫で綺麗に育ててもいいかな〜。
◼️大和川酒造店のこと
大和川酒造店は、寛政2年(1790年)創業の福島県喜多方市にある酒造です。醸造しているお酒の全量1500石のなんと8割も!自社で育てたお米でお酒を造っています。20年ほど前からお米の自社栽培を始めたそうで、杜氏の佐藤哲野さん自らお米を育て、収穫して、精米して、醸造しているんです。そのため酒造りが春頃に終わるとすぐに田んぼ仕事に入るという超ハードワーク。愛情をもってお米を育てたぶんだけ、そのお米を大切に扱った丁寧で誠実な酒造りになるそうです。現在は収穫したお米をより高度に管理できるライスセンターも建設中で、原料であるお米に対して更にこだわれるようになるみたいです。
また、大和川酒造店は「四方四里」という考えに基づき、酒蔵から東西南北4里(約16km)の中でお酒を造ることを目指していて、水・米だけでなく、自然エネルギーの会社も設立して、電力も自社で賄おうとしています。すごすぎる。
◼️弥右衛門のこと
大和川酒造は「弥右衛門」という銘柄をメインにお酒を造っています。飯豊山の伏流水を仕込み水に使ったクリアでスッキリとした口当たりながらも、米の旨味や甘味を感じられる芯のある味わいが特徴です。僕は2019年に初めて「弥右衛門」の純米辛口に出会い、衝撃を受けました。それまで辛口のお酒があまり好きではなかったのですが、しっかりと米の存在感を感じる「弥右衛門」の純米辛口は本当に美味しくて最高の食中酒だと感じました。
◼️辛口のその先を求めた辛口酒のこと
今回のベースとなった「辛口のその先を求めた辛口酒」は、前述の杜氏 佐藤哲野さんに相談という名の無茶ぶりをして完成したお酒です。笑
つけたろう酒店をオープンする前の2020年夏頃に電話をして、つけたろう酒店の事業構想について話したところ、一緒にやることを快諾してくれました。実は杜氏と僕は偶然にも同い年で、お互いをてっちゃん&つけちゃんと呼び合うほどの仲良しなんです。
相談した際に「辛口と呼ばれるお酒ってあんまり好きじゃない。お米の旨味や甘味をあまり感じられないんだよね。でも、弥右衛門の純米辛口はめっちゃ美味しい……だから、てっちゃんにはそんな俺みたいな辛口が好きじゃない人でも美味しいと感じる、辛口のその先にある辛口酒を造ってほしい!!俺 は ど う す れ ば い い の か 全 然 わ か ん な い け ど ね ♡」と相談しました。
そして出来上がってきたお酒です。
革新的な部分は「麹」です。
まずはスペックからお伝えします。
- 日本酒度+9 ★
- アルコール分16度
- 酸度1.8
- アミノ酸1.0
- エキス分4.1
- 精米歩合60%
- 原料米「夢の香(ゆめのかおり)」
- 酵母「TUA」※9号系の福島県酵母
- 麹歩合35% ★
この中で注目していただきたいのは★のふたつ。
まず「日本酒度」というのは一般的に甘口や辛口を表す数値だと思ってください。+の数値になるほど辛口になり、−の数値になるほど甘口になります。一般的な辛口は+4〜+7くらいで、このお酒は+9なのでかなり辛口に仕上がっています。
続いて「麹歩合」というのはお酒で使用するお米の量の麹比率です。
一般的な麹歩合では20%、つまり清酒に使用されるお米1の内訳が白米0.8 : 麹0.2くらいのところ、今回は0.35も麹を使用してるんです。なのでこのお酒は倍近くの麹が使われていることになります。お酒の中での麹の役割は「糖化」です。お米のデンプンを糖に変えるはたらきをします。(ちなみに酵母は糖をアルコールに変えてくれます)
要はどういうことかと言いますと、
麹むっちゃ使って甘々になるはずなのに、なんでこのお酒は日本酒度+9もあるくらいの辛口になってるのー!?!?というスペックなんです。笑
◼️火入れ一年熟成した経緯
今回の特別酒はこの「辛口のその先を求めた辛口酒」を火入れして、常温で一年熟成させたお酒になります。
2020年12月に完成した「辛口のその先を求めた辛口酒」はあまりにも出来がよかった(=むちゃくちゃ美味しかった)ので、タンク丸々購入させてもらったんですね。それでまずは火入れせず生酒として2021年2月に特別酒としてお届けしました。
その時に同時に考えたのは「同じお酒を火入れして熟成したらお酒ってすごく変化する」というお酒の定点観測も体験してほしいということ。残りのお酒をすべて瓶詰めして火入れしてもらったんです。それが一年熟成されて今回のお酒になっています。
▼火入れとは?
一般的に流通している多くのお酒は火入れしています。火入れというのは、お酒に対する加熱処理のことで劣化を防いで、酒質(味や風味)を安定させる作業を行います。火入れをしない生酒はフレッシュで瑞々しい味わいを楽しめますが、味や風味が変化しやすく、品質を保つために温度管理が重要になってきます。どちらの良さもあるので、どちらが良いというのはなく、最終的には個人の好みになります。
▼熟成とは?
これは読んで字のごとく、お酒を熟成させることです。この熟成というのが非常に面白くて、ただただ放置していれば美味しく熟成するわけではなく、温度や光、置き方などで味の変化が異なってきます。渋柿を冷暗所に置いておけば柿酢になって、干せば干し柿になり、適当に置いていたら腐るような感じで、日本酒も保存の方法や環境、期間によって美味しくなったり、劣化したりすることもあります。
◼特別酒「弥右衛門 辛口のその先を求めた辛口酒 火入れ一年熟成」
そして、完成した「弥右衛門 辛口のその先を求めた辛口酒 火入れ一年熟成」。
2月にお届けしたお酒とは明らかに別物になっています。
やはり「火入れ」と「熟成」が味に大きく彩りを添えています。
まず火入れで変わったのは味の輪郭。元々シャープさがあった辛口酒でしたが、火入れをしたことによって心地良い苦味や渋みが加わり、味の要素にハッキリとした強弱が生まれました。
そして熟成でお酒がほんのりと色づき、少しカラメルのような熟成香と、甘味や苦味も出てきました。
2月の生酒よりも飲みごたえが出てきつつ、キューッとキレる後口に、気付いたらすぐに1本飲み干してる、なんていうお酒に仕上がりました!
◼️オススメの飲み方
今回は、
- 冷酒(ワイングラス・ぐい呑み)
- 常温(ぐい呑み)
- 燗酒(平杯)
全ての温度帯でいただけますが、個人的なオススメは常温と燗酒です。
■燗酒レシピ
ご準備いただくものは、
湯煎用のお鍋/デジタル温度計/徳利/平杯
こだわり編にチャレンジしていただく場合は、
湯煎用のお鍋/デジタル温度計/錫のチロリ/徳利/平杯です。
【レギュラーレシピ】
- 徳利に120ml入れて、600Wで50秒レンジでチンする
- 親指で徳利の口を抑えて2回上下に振る(シェイク!)
- 温めた平杯にそそいで味わう
ペアリングレシピの井上さんから「今回は電子レンジでできる簡単な燗酒レシピに」とのオーダーをいただいたので、今回のレギュラーレシピはレンチン燗です!
【マニアックレシピ】
- 錫のチロリに120ml入れて、80°Cのお湯で湯煎する
- 59°Cまで温度が上昇したら、温めておいた徳利にそそぐ
- 3分間静置させる
- 温めた平杯にそそいで味わう
◼️ペアリングレシピ
料理人のTETOTETOの井上豪希さんに、特別酒に合うペアリングレシピを作ってもらいました。※別紙のペアリングレシピ参照
- ペアリングレシピ:レーズンバターサンド
- マニアックレシピ:卵とドライトマトとレーズン、台湾茶出汁ジュレ
購入して合わせられるものはセブンイレブンの「レーズンバターサンド」です!井上さんが市販品の中から探してくれたペアリングなので、非常に美味しいです!
◼️カクテルレシピ
2021年Asia Best Bar50にて第9位に選ばれた「Bar Ben Fiddich」の世界的バーテンダー・鹿山博康さんに、特別酒専用の日本酒カクテルを毎月考案いただいています!
「丸ごと金柑トニック」※カクテルレシピはお酒に同梱