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特別酒

2022年4月特別酒:「大黒正宗 純米吟醸 しぼりたて 生熟」 (限定10本)

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2022年4月特別酒:「大黒正宗 純米吟醸 しぼりたて 生熟」

生酒の熟成酒、通称「生熟(なまじゅく)」です。

お届けするのはつけたろう酒店の2022年4月の特別酒です。

■お届けするもの

①「大黒正宗 純米吟醸 しぼりたて 生熟」
②特別酒にまつわるお話をまとめた小冊子
③日本画家 漆原さくら さんの限定酒ポストカード
④限定酒に合うペアリングメニューのレシピブック
⑤BenFiddich鹿山氏による日本酒カクテルレシピ

■保管と飲みごろ

【保管】
保管温度:冷蔵
保管場所:冷蔵庫・ワインセラー
抜栓後:生酒ですが開栓してからもチビチビとズッと飲んでいられます。冷蔵庫やワインセラーに入れておけば1ヶ月以上、全然大丈夫です。

<保管場所の例>
冷蔵庫・ワインセラー

【飲みごろと熟成】
飲み頃は今です!年代別に飲み比べて、今このタイミングではこの年代の物がイイ!と判断して現在は流通していないものを特別にご用意いただきました。すでに数年熟成されているものなので、焦って開けてすぐに飲む必要はありませんし、熟成はこれからもまだまだ進んでいきます。今が”良いバランス”だと判断したということです。開栓してからも毎日味が変化していくので、そこもお楽しみポイントのひとつです。

◼️安福又四郎商店のこと

安福又四郎商店(やすふくまたしろう商店)は、1751年創業の神戸、灘五郷(なだごごう)の中の御影郷(みかげごう)にある酒蔵です。銘水「宮水(みやみず)」に、世に名高い兵庫県産の酒米を用いて、「大黒正宗(だいこくまさむね)」というお酒を造っていらっしゃいます。

大黒正宗は綺麗な味わいの中に力強い酒質を持っており、しぼりたても美味しいのですが、その後もどんどん育って熟成していくようなお酒です。今回はその長所が活かされた「しぼりたて生酒の熟成酒」をお届けすることにしました。

▼酒蔵の歴史について、蔵元の安福さんにつけラジで色々とお話いただきました!
https://open.spotify.com/episode/7MmHFW9fOekIh74566qKBR

◼️灘と宮水のこと

安福又四郎商店がある灘(なだ)という地域は、室町時代から続く「日本一の酒どころ」として栄えてきました。

なぜ、灘は日本一の酒どころとして発展していったのか?

灘の地域の「高い醸造技術」以外にも、大きく分けると3つの環境的な要因があります。

水・山・海

水:
灘が栄えた要因として1番有名なのは「宮水」です。天保11年頃に兵庫県西宮市で発見された、酒造りにおいて理想的な条件を備えたと言われる水。

この宮水はわずか約500m四方の「宮水地帯」でしか採取できないようです。夙川系・御手洗川系の伏流水が合流し、絶妙なバランスで混ざり合ったことで、日本酒の複雑な発酵に理想的な仕込み水として用いられ、灘の酒は高い評価を得ていきました。

宮水で醸された灘の酒は、熟成させるほどに深く、まろやかな味わいになる「秋上がり」の酒と呼ばれています。昔は現在のような流通網は発達しておらず、輸送にも長い時間を要しました。そのため、酒が造られてから飲まれるまでにはどうしてもタイムラグが発生します。(輸送はもちろん常温での保管だし)

そのため、時間を置くことで美味しくなる=熟成に強いお酒になる「宮水」というのは、灘の酒造りの中でも非常に重要な役割を担っていました。(大黒正宗では仕込み水として宮水を使用しています)

山:
灘のある兵庫県は勃興期から現在まで全国トップの酒米の生産地です。そうした米どころの近くで、なおかつ、六甲山系の急流を利用した「水車による精米技術」が発展に大きく寄与したようです。

どういうことかと言いますと、お米をお酒にするには玄米から白米にする作業が必要なんですね。玄米のままでは糠(ぬか)がついていてお酒にすることは難しいので、昔は臼の中に玄米を入れて、足踏みで杵を上下させてつく「足踏み精米」をしていました。

しかし灘では、山の急流を利用した水車で精米することで、人力よりも高品質な精米を大量にできるようになり、より多くのお酒を量産することに成功しました。

海:
そうして水と米に恵まれて完成したお酒は、灘から「船」で江戸などに大量に輸送されました。

灘地域は船積みの便に恵まれていた上に、西宮に樽廻船問屋ができたため、その発着点になるなど、輸送体制が着実に強化されたことも発展の大きな要因になったようです。江戸へ輸送する際には海路を使った樽廻船で運ぶことができ、陸地からの輸送よりも早く大量に出荷することができました。

また、その際に樽の杉香が清酒に移り、熟成されることにより酒質も向上したようです。

昔は、日本酒における地理的な流通の優位性は現在よりも大きく影響していました。愛知県の知多半島なども、流通の主流が海路だった時代は灘・伏見に次ぐ日本有数の酒どころだったようです。しかし、鉄道などの普及により、知多半島の酒蔵の数は現在6蔵まで減少しています。

◼️大黒正宗をお届けする経緯

実は去年まで大黒正宗を飲んだことがありませんでした。しかし、一世風靡した音声SNS「Clubhouse」にて、東京都世田谷区にある「つきや酒店」さんの柱 知桂良(はしら ちから)さんからご紹介いただいて、大黒正宗の蔵元 安福 愛さんと知り合いました。

熟成酒好きのつけたろうを知る知桂良さんが「つけたろうさんは大黒正宗好きなはず!」と紹介してくださり、大黒正宗を知ることになりました。

その後、安福さんのご好意で大黒正宗を何本か送っていただいたのですが、その中に1本、熟成された生酒も送っていただきました。それが美味しいのなんの。こんなに美味しい生酒の熟成酒がある(=造れる)ということは、生酒の熟成にかなり強い酒蔵なんだろうと感じていました。

そして、今回の2022年4月のテーマを考えていた時に、久しぶりに自分の好みを前面に押し出そうと思い、テーマを「生熟(生酒の熟成酒)」に決めました。

それであれば大黒正宗さんだろう!と思い、安福さんにお願いしたんですね。

◼️生熟のこと

生熟(なまじゅく)とは、前述のとおり生酒を熟成させたお酒です。

通常の熟成酒にはないナッツのような香りや、こっくりとしたまろやかな甘みが特徴です。ちなみに、つけたろうは生熟が大好きです。

しかし、この生熟は美味しく仕上げるのが難しいんです。まず第一に熟成に適した酒質でなければなりません。

近年人気になっている生酒などは、冷やしてワイングラスで飲むようなフルーティーで華やかなお酒が主流になっているので、どちらかというと熟成には適しておらず、しぼってからすぐに飲んで美味しいようなお酒なんです。

なので、生酒をただ熟成させれば良いわけではないんです。

そして、熟成させる環境と期間も重要になってきます。
生酒の場合、加熱処理をしていないのでお酒の中の酵母はまだ生きています。そのため、熟成による味の変化は非常に大きいです。いつまでタンクで熟成させるのか?瓶に詰めてからどれくらいの期間にわたって熟成させるのか?何℃の環境で保管するのか?この他にもたくさんのポイントが影響して、お酒の育ち方が変わってきます。

なので、要は何が言いたいかというと・・・

生熟は、お酒をしぼってからもお酒を育てないといけないんやっ!!!

ということなんです。すみません、興奮しすぎました。

◼️特別酒「大黒正宗 純米吟醸 しぼりたて 生熟」

では今回の大黒正宗の生熟はどうか。

いや、、、もう、、、めっちゃ美味しいぃ〜〜〜っ!!!

という、わかりやすい美味しさをお届けしました。

大黒正宗のすごいところは「クリアで綺麗な味わいなのに、力強い酒質(=熟成に耐えうる酒質)も兼ね備えている」ところなんですね。

それには、つけたろう的に2つの要因があるのではないかと思っています。

1つはもちろん、宮水ですね。

前述のとおり、古来より「熟成させるほどに深く、まろやかな味わいになる」と云われるお水で大黒正宗が仕込まれていること。

もう1つは、醸造環境が大きいのではないかと。

実は大黒正宗は業界最大手の白鶴酒造さんの酒蔵の中で造られているんです。

阪神大震災により甚大な被害を被りながらも、なんとか乗り越えてきた安福又四郎商店さんでしたが、その後も建物や設備はどんどん老朽化が進んでいき、一時は廃業を考えていたそうです。その折に白鶴さんから「うちの中で造りませんか?」と、お声がけをいただき酒蔵が存続できたようです。

現在は白鶴酒造の大吟醸などの手造りで造られるお酒の専用蔵にて、安福又四郎商店の杜氏と蔵人が出向する形で大黒正宗の酒造りを続けているんです。

それにより、大黒正宗は最高峰の衛生環境下で、業界最大手の最新醸造設備によって造られる ようになったんです。そこに元々の大黒正宗の長所である「熟成」が掛け合わさって、このような美味しい生熟が誕生しているのではないかと、つけたろうは考えています。

ご縁と優しさが生んだ、奇跡の生熟をどうぞご堪能ください。

 

◼️オススメの飲み方

今回は、

冷酒(ぐい呑み)
常温(ぐい呑み)
燗酒(平杯)

基本的にはどんな飲み方をしても美味しいお酒なのですが、個人的にはキンキンに冷えているよりも常温に近いときの味が好きです。そして、生熟の熱燗はぜひとも試していただきたいです。温度変化にも強いお酒なので、雑に燗つけてもめちゃくちゃ美味しいです。

■燗酒レシピ

ご準備いただくものは、

湯煎用のお鍋/デジタル温度計/徳利/平杯

こだわり編にチャレンジしていただく場合は、

湯煎用のお鍋/デジタル温度計/錫のチロリ/徳利/平杯です。

【レギュラーレシピ】
ビーカーに120ml入れて、80°Cのお湯で湯煎する
58°Cまで温度が上昇したら、小さじ1杯の常温をそそぐ
温めておいた徳利にそそぐ
2分間静置させる
温めた平杯にそそいで味わう

【マニアックレシピ】
錫チロリに90ml入れて、80°Cのお湯で湯煎する
58°Cまで温度が上昇したら、常温を90ml追加する
再度58°Cまで温度が上昇したら、温めておいた徳利にそそぐ
2分間静置させる
温めた平杯にそそいで味わう

【レンチン燗レシピ】
徳利に120ml入れて、600Wで60秒レンジでチンする
小さじ1杯の常温をそそぐ
親指で徳利の口を抑えて2回上下に振る(シェイク!)
平杯にそそいで味わう

◼️ペアリングレシピ

食のクリエイティブディレクターの井上豪希さんに、特別酒に合うペアリングレシピを作ってもらいました。※別紙のペアリングレシピ参照

ペアリングレシピ:焼きプリン
マニアックレシピ:冷製クリームのキャラメリゼ

購入して合わせられるものは「焼きプリン」です!井上さんが市販品の中から探してくれたペアリングなので、非常に美味しいです!

 

◼️カクテルレシピ

2021年Asia Best Bar50にて第9位に選ばれた「Bar Ben Fiddich」の世界的バーテンダー・鹿山博康さんに、特別酒専用の日本酒カクテルを毎月考案いただいています!

「サケコラーダ」※カクテルレシピはお酒に同梱

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