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2022年3月特別酒:吟醸みりん「mm mochigome ginjo」
世界初の吟醸みりんです。
お届けするのはつけたろう酒店の2022年3月の特別酒です。
▼ブログ:吟醸みりんができるまで
- 世界初の「吟醸みりん」をつくるためにもち米を7俵買った話
- 世界初の「吟醸みりん」をつくるためにもち米を60%まで精米した話
- 世界初の「吟醸みりん」の仕込み in 杉井酒造
- 世界初の「吟醸みりん」がついに完成した話
▼ラジオ:杉井酒造の蔵元 杉井均乃介さんとお話しました
- 吟醸みりんを口にした喜屋武さんが思わず涙・・・?
- 【ゲスト:杉井酒造 蔵元 杉井均乃介さん】前編:国内外の賞を受賞する清酒蔵が、なぜ吟醸みりんを作れるのか?
- 【ゲスト:杉井酒造 蔵元 杉井均乃介さん】後編:世界初の吟醸みりんはいかにして造られたのか
■お届けするもの
- 吟醸みりん「mm mochigome ginjo」
- 特別酒にまつわるお話をまとめた小冊子
- 日本画家 漆原さくら さんの限定酒ポストカード
- 限定酒に合うペアリングメニューのレシピブック
- BenFiddich鹿山氏による日本酒カクテルレシピ
■保管と飲みごろ
【保管】
保管温度:常温
保管場所:陽が当たらないところ
抜栓後:チビチビとズッと飲んでいられます。劣化もほぼありません。
<保管場所の例>
陽が当たらなければどこでもOK
【飲みごろと熟成】
いつでもOKです!熟成をかければ色がついてきて、コクが出てきます。みりんなので、もちろん料理にも使えます。
◼️杉井酒造のこと
杉井酒造は、天保13年(1842年)創業の静岡県藤枝市にある酒造です。2000年より代表の杉井均乃介さんが蔵元 兼 杜氏を務め、伝統ある生酛・山廃酛・菩提酛での仕込みにこだわった日本酒づくりを追求しています。
「杉錦」という銘柄のお酒をメインに造っています。静岡は速醸酛による綺麗でスッキリとしたお酒が多い中で、パワフルで深い味わいを特徴とする生酛・山廃酛・菩提酛でも仕込みを行っている杉錦はかなり個性的です。近年、国内外の様々な賞を受賞して、注目されている銘柄のひとつです。そして、杉井酒造では焼酎やみりんなども造っています。
◼️みりんのこと
一般的に「みりん」と聞くと、調味料をイメージされると思います。現在では調味料の立ち位置なのですが、その昔(16世紀)には、甘いお酒として飲まれていました。
みりんは本来、「もち米」と「米麹」と「焼酎」で造ります。江戸時代などに飲まれていたみりんは、麹の技術が発達していなかったため、現在のみりんほど甘くはなかったようです。
そして、江戸時代後期(19世紀)になると鰻のたれやそばつゆに使われだし、調味料として活用されるようになりました。みりんは調味料としても非常に有能なんですよね。料理にみりんを入れると、甘みに奥行きが生まれます。砂糖の甘み成分(ショ糖)だけではなく、みりんは数種類の糖を持っているんです。また、テリを出したり、コクを引き出したり、臭みをとったりなど、料理においてさまざまな優れた効果があります。
「飲んだら美味しい甘いお酒=みりん」であれば、調味料として用いても非常に有能な効果を発揮してくれる。というのが、歴史に則した表現になります。
※以下、読み飛ばしていただいても大丈夫です。
ちなみに、最近ではみりんとして売られているものの多くが、焼酎ではなく醸造用アルコールを使用したり、水飴などの糖類を添加したり、雑穀で造った糖液にアミノ酸、酸味料を添加した「みりん風調味料」だったりします。というか、そういうのがほとんどです。これはもちろん、そのまま飲んでもたいして美味しくありません。
これは酒と戦争の歴史に関係があります。簡単にいうと、本来のみりんを造ると税金が高いうえに、酒販免許を持っていないと売れなかったことから、調味料としてのみりんの需要に応えるため塩などを入れて酒税法外の製造・販売方法が進んだのがきっかけなんですね。それが現在まで続き、本来の「もち米」と「米麹」と「焼酎」で造るみりんが希少になったという背景があります。。
これはみりんだけではなく、さまざまな調味料にも当てはまります。お酢なども、まさにこれで……(以下、調味料の話に脱線しすぎるので自主規制)
◼️飛鳥山 本みりんのこと
杉井酒造の「飛鳥山 本みりん」は、本格米焼酎・もち米・米麹のみで造られている正真正銘のみりんです。
原料のもち米も通常は90%精米(米を10%削る)のところを80%精米(米を20%削る)で仕込んでいたり、槽搾り(ふなしぼり)という方法で丁寧にゆっくりと圧搾してお酒を搾っていたりと、「素材」と「造り」に誠実に向き合っている超ハイスペックな純米本みりんを造っています。なので、そのまま飲んでも美味しい。なんなら、すごく美味しい。
さらに、もう少し突っ込んだマニアックな話をすると、飛鳥山 本みりんは「白麹」を用いています。
みりんは米麹のもつ酵素の力によって、もち米のデンプンが「糖化」されて甘くなります。本格米焼酎の中でゆっくりと糖化され、熟成されてみりんが完成します。この米麹には黄麹・黒麹・白麹の3種類がだいたい用いられます。日本酒は黄麹で造られるのが一般的ですが、近年、焼酎用に使われる白麹が日本酒にも用いられるようになってきました。
この白麹の特徴は、クエン酸を分泌するところです。要するに白麹はお酒を「酸っぱく」してくれるんですね。飛鳥山 本みりんはこの酸味を利用して、ただ甘いだけではない飲みやすい味醂にしているんです。
※酸味と甘味の関係
わかりやすいのはレモンです。レモンって、実はイチゴと同じくらい糖度があるんです。でも、その甘味を感じづらいのは圧倒的な酸味があるからなんですね。酸っぱさというは甘さを感じづらくさせます。この効果を利用すると、甘すぎるものも、酸っぱさを加えることによって、味わいやすくなります。
◼️吟醸みりんをお届けする経緯
では、今回の特別酒である「吟醸みりん」はどういったお酒(みりん)か?
もち米をたくさん磨いています。
通常みりんはもち米を10%しか磨かないところ、杉井酒造の飛鳥山 本みりんは20%も磨いています。そのおかげで雑味の少ない綺麗なみりんを造り出せています。ではこのお米を日本酒の吟醸酒のように40%以上(=精米歩合60%以下)まで磨いたら、どんな味になるんだろう…?
という、つけたろうの好奇心から生まれた疑問を検証するためにチャレンジが始まりました。そして、その実現には数あるみりんを醸造する酒造の中でも、前述のような「白麹を用いて槽しぼりをしている」杉井酒造さん以外は考えられませんでした。
今までの歴史の中でも、(おそらく)史上初の吟醸みりんです。
※以下、読み飛ばしても大丈夫です。
この吟醸みりんを実現するために、7俵=420kgものもち米を購入するところからスタートしました。そして、そのもち米を精米するにも、通常の10%磨くだけであれば普通の精米機でもできるのですが、少量のもち米を40%も磨こうとすると精米してもらえる精米所が全然なかったんですね。
もち米を40%も磨くなんて、ほとんどの人が歴史上やったことないので。笑
そのため、お米に詳しい大和川酒造店の佐藤杜氏に相談したところ、福島県内で精米していただけそうなところを教えていただき、佐藤杜氏にもち米を40%磨く精米を託しました。
そのため、今回の吟醸みりんのもち米「羽二重糯」は滋賀→福島→静岡と移動してお酒になりました。
◼️特別酒「mm mochigome ginjo」
今回の吟醸みりんは「mm」と名付けました。
通常のみりんとは違うことを示すため、ネーミングには「みりん」をストレートに使わず「もち米吟醸」としました。ラベルデザインでは「m」の文字が横にすると「ミ」にもなっていて、世界に誇れる「mirin」でもあり、日本の誇る「ミリン」にもなっているんです。
もち米をたくさん磨いて、未知の味に挑戦し、前代未聞のミラクルなみりんが完成しました。(さてmは何個入っているでしょう?)
ぜひ、味の先入観なしで口に含んでみていただきたいです。
ペアリングを監修していただいている井上豪希さんからも「調味料の枠からは確実にはみ出ている」という言葉をもらいました。僕もそう思います。
そして、この前代未聞のみりんが完成できたのは、確実につけたろう酒店のつけメンバーである皆さんのおかげです。挑戦させていただき本当にありがとうございました。
※ネーミングやラベルのデザインにはつけたろう酒店のロゴをはじめとしたアートディレクションをお願いしているknot.の森田さんと、リーフレットなどのコピーライティングをお願いしている塩谷さんに協力いただき完成しました。
◼️オススメの飲み方
今回は、
○オンザロック(グラス)
○ソーダ割り(グラス)
○ソーダ割り+ポンカン果汁(グラス)
○燗酒(平杯)
○お湯割り(湯呑み)
みりんにはレモンではなくポンカンのような甘めの柑橘が良く合います。
ピール(皮)を添えるのも、オレンジなどがオススメです。
みりんをそのまま飲んだことがない人も多いと思います。前述しましたが、調味料として本当に美味しいみりんは飲んでも美味しいんです。甘いリキュールとして捉えていただければ、飲み方もイメージが沸くかもしれませんね。
ぜひ、今回は別紙の鹿山さんのオリジナルカクテルレシピに挑戦してみてください!
○ウイスキーみりん割り
○ホットチョコミルクみりん割り
どちらもすごく美味しいです。
あとは、これもぜひ試してみていただきたいのが、
○バニラアイスみりんがけ
メーカーも色々と試してみましたが「爽 SOH」がこのみりんには 1 番良く合いました!みりんは多めにかけた方が美味しかったです。
■燗酒レシピ
ご準備いただくものは、
湯煎用のお鍋/デジタル温度計/徳利/平杯
こだわり編にチャレンジしていただく場合は、
湯煎用のお鍋/デジタル温度計/銅のチロリ/徳利/平杯です。
【レギュラーレシピ】
- ビーカーに90ml入れて、90°Cのお湯で湯煎する
- 70°Cまで温度が上昇したら、温めておいた徳利にそそぐ
- 温めた平杯にそそいで味わう
【マニアックレシピ】
- 銅のチロリに90ml入れて、90°Cのお湯で湯煎する
- 70°Cまで温度が上昇したら、温めておいた徳利にそそぐ
- 温めた平杯にそそいで味わう
【レンチン燗レシピ】
- 徳利に900ml入れて、600Wで60秒レンジでチンする
- 親指で徳利の口を抑えて2回上下に振る(シェイク!)
- 平杯にそそいで味わう
◼️ペアリングレシピ
食のクリエイティブディレクターの井上豪希さんに、特別酒に合うペアリングレシピを作ってもらいました。※別紙のペアリングレシピ参照
ペアリングレシピ:玉子豆腐
マニアックレシピ:メカジキのボンファン
購入して合わせられるものは「玉子豆腐」です!井上さんが市販品の中から探してくれたペアリングなので、非常に美味しいです!
◼️オリジナルカクテルレシピ
2021年Asia Best Bar50にて第9位に選ばれた「Bar Ben Fiddich」の世界的バーテンダー・鹿山博康さんに、特別酒専用の日本酒カクテルを毎月考案いただいています!
「Shizuoka marriage」「大人の味醂ミルク」※カクテルレシピはお酒に同梱