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2025.10.05 Sun

つけたろう酒店 定期コースの区切りと、これから。

特別酒の裏側

はじめに、

今までつけたろう酒店の定期コースを支えてくださり、つけメンバーのみなさま本当にありがとうございました。

8月の冊子でお伝えした通り、定期コースはひと区切りしますが、2026年以降も特別酒のプロデュースは続けていく予定です。

定期コース終了に対する想い

つけたろう酒店は2020年10月よりスタートしました。

そして、2025年10月をもって定期コースを終了し、さらなる進化をしたいと思っています。

 

つけたろう酒店は「まだ世にない日本酒の感動体験」が味わえる特別酒を定期的にお届けする酒屋としてスタートしました。

 

なぜまだ世にない日本酒を届けたかったのか?

 

それは日本酒が面白くなくなってきていたから、なんですね。

 

2019年の頃、日本酒にマンネリを感じていました。もちろん日本酒は美味しいですし、大好きだったけれども、同じような味わいのお酒の中だけで切磋琢磨して評価されている印象がありました。

なぜそのようなことが起きているのか?自分なりに分析してみたら、日本酒の流通とキャッシュフローの問題に行き着いたんですね。

日本酒は造った酒を売って、そのお金で翌年の米を買う、というサイクルです。ということは、売れそうなお酒を酒屋が買い取ってくれないとダメなんですね。そうするとみんな売れる(売れそうな)お酒を造る。そして似たようなお酒ばかりになってくる。

このままでは日本酒の多様性はどんどん失われていくのではないか?と思って、始めたのが「まだ世にないお酒を届ける」つけたろう酒店だったんですね。

そして定期コースの会員のみなさまのおかげで、それから5年のあいだに40本以上ものお酒をリリースすることができました。

さらにその5年間で日本酒業界は大きく変わり、自由な酒が数多く登場するようになりました。その代表的なものが「クラフトサケ」の誕生です。

ホップ入れたり、果汁入れたり、スパイス入れたり、ハーブ入れたり、アルコールのジャンルを超えた醸造家同士がコラボしたり、クラフトサケが日本酒の進化する先のあらゆる可能性を探求し始めたんです!もう興奮しました。そして、つけたろう酒店でも何本もクラフトサケを手がけました。

 

でも、ある日ふと気付いたんですね。

 

「いつのまにか日本酒が自由になってる…!」と。笑

 

この5年のあいだに、生酒を常温熟成したり、槽場直汲みを氷温熟成したり、やなぎかげにスパイスを入れたり、辛口の先を目指したり、赤ワイン入れた杉樽で樽酒を造ったり、酵母無添加生酛貴醸酒の10年熟成をリリースしたり、生酒と火入れのお酒をブレンドしたり、もち米を高精白して吟醸みりんを造ったり、阿波番茶とホップのどぶろくや、他の酒蔵の杜氏に麹を造ってもらったり、加水比率の限界まで挑戦したり、米とブドウのお酒をオーク樽に入れたり、大古酒をスパークリングにしたり、ジンの残渣でどぶろくを造ったり、いちごのミードを熟成させたバーボン樽で樽酒を造ったり、生酒に煎茶を浸漬させたり、酢酸発酵させたり……本当に色んなことをやってきました。どれも楽しかったし、飲んでくださったみなさんに喜んでいただけていたら嬉しいです。

 

こんな新しい挑戦ができたのは言うまでもなく、つけメンバーのみなさんのおかげ以外のなにものでもありません。こんな狂ったお酒が届く定期コースにずっとお付き合いくださったこと、心から感謝しています。本当にありがとうございました。

つけたろう酒店の今までの特別酒はずーーーーっとつけメンバーのみなさんと一緒にプロデュースしている気持ちでした。プロデュースも大変でしたが、定期的にわけのわからないお酒が届くのも、きっと大変でしたよね。笑

定期コースはひと区切りしますが、2026年以降も特別酒のプロデュースは続けていくつもりです。他にも色々な想いがありますが、到底この文字量では収まりきらなそうなので、続きはポッドキャストにて話しました。今回は決して後ろ向きな決断ではなく、次のステージにいくための決断です。

▼ポッドキャストはこちら

 

これからの展望

来年からは特別酒を定期便ではなく、単発でリリースしようと考えています。これまでできなかった特別酒のリアルイベントや、お酒が完成するまでのプロセスをどんどん公開していこうと思います。

これまでのお酒の周辺領域を含めた感動体験に加え、完成までのプロセスを公開する物語体験、完成後に感動をシェアする飲食体験など、これまでの体験の「領域」に加えて「時間」と「共感」もプロデュースしていく予定です。

2026年の特別酒は

①つけたろう酒店の新ブランドを立ち上げます

今までは酒蔵を知っていただくため、ベースとなったお酒のデザインや銘柄を残していました。しかし、これからは「新たな体験を届ける日本酒ブランド」として、新ブランドを立ち上げます。このブランドを創るプロセスも公開していく予定ですので、こちらもぜひ楽しみにしていてくださいね。ちなみに、名前もロゴもまだ何も決まっていません。笑

②3蔵とコラボする予定です

阿部酒造(新潟)・大和川酒造店(福島)・稲とアガベ(秋田)の3蔵とコラボし、新ブランドの初回リリースは3本を予定しています。これらの蔵元との打ち合わせも公開する予定ですので、お酒ができるまでのプロセスもぜひ楽しめるように展開していきます!

③酒蔵のツアーも行います
お酒を届けるだけではなく、お酒が完成するまでのプロセスを公開して届くまでのワクワク体験を創出して、さらに酒蔵のある地域をつけたろう目線でアテンドするツアーも企画する予定です。酒蔵のある地域の食文化を一緒にめぐり、お酒を飲むだけに収まらない最高の「日本酒の体験」をどんどん拡張していきたいと思います!

④2026年にKAN KAN FESvol.2を開催予定です
2023年に開催した熱燗イベント「KAN KAN FES -たのしい熱燗。おいしい時間。」を3年の充電期間を経て、第2回を開催予定です!新たな新ブランドはそのタイミングでお披露目を目指しますす。つけたろう酒店の次のステージは「日本酒体験の拡張」に全力を注ぎ込みます。

お酒の購入方法などは詳細に決まってきたら、皆さんに改めてお手紙をお送りさせていただく予定ですので、楽しみにお待ちくださいね。

 

これまでのチャレンジのすべては、つけメンバーのみなさまの応援があるからこそ続けてこられました。これからも、みなさんと一緒に未体験の日本酒や、新しい楽しみ方をつくっていけたらと思ってます。

 

これまで本当にありがとうございました!

新たなるチャレンジに向けて、つけたろう酒店は進化します。

これからもよろしくお願いします!

 

つけたろう

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